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プログラム
洗星海:「黄河大合唱」(東京烤鴨編曲版初演)
大友良英:「革命京劇」(東京烤鴨編曲版初演)
佐藤伸輝:新作委嘱
波立裕矢:新作委嘱
斉芸琨:新作委嘱
余鋳恩:新作委嘱
魯戴維:新作委嘱
東京烤鴨は、現実から切り離され、記号のように消費されてきた「中国」や「アジア像」を、もう一度リアリティのあるものとして捉え直すことをコンセプトとしている。私たちが目指すのは、外部から貼り付けられたイメージとしての「アジア」ではなく、矛盾や痛みを含み込んだ、生の感覚としてのアジア像である。そのために、あえて「紅歌(プロパガンダ・ソング)」を、鋭く、そして痛みを伴う切り口として選んだ。
自由を志向する多くの作曲家は、創作の自由を守るために、民族性や叙情性を避け、抽象的な音響や形式的な操作、非物語的な構造へと退避してきた。それは短期的には、政治的な意味づけから逃れるための有効な戦略である。しかし同時にそれは、「語らないこと」によってのみ成立する自由でもあり、沈黙や、外部から輸入された様式への依存を招きやすい。その結果、別のかたちの空洞が生まれてしまうことも少なくない。
一方で、プロパガンダ・ソングそのものは、中国で生まれ育った作曲家にとって、きわめて強烈でセンセーショナルな聴取経験でもある。それは個人の価値判断を超えて、世代を越えて共有されてきた感覚であり、完全に無関係でいることはできない。むしろ、それと正面から向き合うことによってこそ、アジアの表象と、それが対応しているはずの現実との乖離を乗り越える手がかりが生まれるのではないだろうか。
本公演で取り上げる《黄河大合唱》は、抗日戦争期の切実な状況の中で生まれ、のちに《黄河ピアノ協奏曲》へと編み替えられながら、中国における集団創作と「正統な感情」の象徴として位置づけられてきた作品である。歴史、政治、そして個人の感情が強く結びついた、プロパガンダ音楽の代表例と言える。
これに対し、大友良英率いる Ground Zero の《革命京劇》は、革命歌や京劇の断片を、資本主義社会のノイズや即興の中に投げ込み、戯画的に解体する作品である。そこでは革命の音楽は、純粋な理念としてではなく、商品化され、歪められ、過剰に消費される「中国性」として響いている。
この二つの作品は、同じ素材を扱いながら、まったく異なる角度からプロパガンダ・ソングのリアリティを照らし出している。本公演では、そのあいだに立つ現在の視点として、日本と中国の5名の作曲家による委嘱新作を紹介する。彼らは、体制に迎合することでも、単純に距離を取ることでもなく、自らを取り巻く「リアル」といかに向き合うのかを、それぞれの音楽によって問いかける。
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メールアドレス:duckdongjing@gmail.com
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