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プログラム
Aプロ『ヨーヨー』(長編・98分)4月14日 19:30 4月15日 13:00
Bプロ『大恋愛』(長編・87分)+『幸福な結婚記念日』(短編・13分)4月15日 14:55
Cプロ『恋する男』(長編・84分)+『破局』(短編・12分) 4月15日 16:50
Dプロ『健康でさえあれば』(長編67分)+『絶好調』(短編・14分)4月15日 18:40
出演者
映画監督、俳優、イラストレーター、道化師…、数え尽くせぬ顔をもつフランスのマルチアーティスト ピエール・エテックス。イラストレーターとして活躍していた 20 代半ばにジャック・タチと運命的な出会いを果たし、『ぼくの伯父さん』(58)の助監督を務め、映画界に参入。のちに偉大な脚本家となるジャン=クロード・カリエールとタッグを組み、緻密な構想と見事な演出、そして無声喜劇へのオマージュに溢れた作品を世に送り出します。
しかし、公開から時が経ち、フランスの法律上の問題によって 20 年以上も公開できない状況にあることが判明。上映権を取り戻すため、ジャン=リュック・ゴダールやレオス・カラックス、ミシェル・ゴンドリー、デヴィッド・リンチなどの映画人を含む 5 万人以上の人々が署名活動に協力し、晴れて 2010 年に権利が復活。エテックス監修のもとデジタル修復を施された作品は、世界各国で再び上映することが可能となり、この 10 年でエテックスの再評価は格段に進みました。
みどころ
ヨーヨー YOYO
監督・脚本・主演:ピエール・エテックス 脚本:ジャン=クロード・カリエール
1964年/ フランス / モノクロ / ヨーロッパ・ヴィスタ / モノラル / 98分 / 字幕:神谷直希 ©1965 - CAPAC
1965年 カンヌ国際映画祭 青少年向最優秀映画賞 受賞
1965年 ヴェネチア国際映画祭 国際カトリック映画事務局賞 受賞
世界恐慌で破産した大富豪は、サーカスで曲馬師をする女性と、彼女との間にかつてもうけた幼い息子とともに、地方巡業で暮らしを立てることに。サーカス界で成功をおさめた息子はヨーヨーという人気クラウンになる。時代が大きく変わる中、ヨーヨーはかつて父が所有していた城を取り戻そうと躍起になるが…。愛するサイレント喜劇と、幼い頃から憧れたサーカスへのオマージュに溢れた代表作。トリュフォーが絶賛し、ゴダールがその年のベストテンに選出した。
恋する男 LE SOUPIRANT
監督・脚本・主演:ピエール・エテックス 脚本:ジャン=クロード・カリエール
1962年/ フランス / モノクロ / ヨーロッパ・ヴィスタ / モノラル / 84分 / 字幕:井村千瑞 ©1962 - CAPAC
1963年 ルイ・デリュック賞 受賞
天文学の研究に没頭してばかりの引きこもりの三十男。ある日両親に結婚を命じられ、伴侶となる女性を探しに街に繰り出すが、トホホな出来事の連続。しまいには、テレビに映るスーパースターの歌手・ステラに心を奪われてしまい、なんとかして彼女と結婚するために奔走する…。エテックス×カリエールの記念すべき初長編映画。フランス本国で大ヒットし、喜劇映画ではジャック・タチの『ぼくの伯父さんの休暇』以来となるルイ・デリュック賞を受賞。
健康でさえあれば TANT QU’ON A LA SANTÉ
監督・脚本・主演:ピエール・エテックス 脚本:ジャン=クロード・カリエール
1965年/ フランス / パートカラー / ヨーロッパ・ヴィスタ / モノラル / 67分 / 字幕:横井和子 ©1973 - CAPAC – Les Films de la Colombe
なかなか寝付けない男の一夜を描いた〈不眠症〉、映画館にいたはずが、幕間に流れるCMのおかしな世界へ入り込んでしまう〈シネマトグラフ〉、近代化が進む都市で人々が受ける弊害をシュールに描いた〈健康でさえあれば〉、都会の夫婦・下手くそハンター・偏屈な農夫が織りなす田園バーレスク〈もう森へなんか行かない〉の4編からなるオムニバス・コメディ。1966年にフランスで公開されたが、71年にエテックス自身によって再編集が施され、現バージョンに生まれ変わった。
大恋愛 LE GRAND AMOUR
監督・脚本・主演:ピエール・エテックス 脚本:ジャン=クロード・カリエール 1968年 / フランス / カラー / ヨーロッパ・ヴィスタ / モノラル / 87分 / 字幕:寺尾次郎 ©1968 - CAPAC
1969年 フランスシネマ大賞 受賞
1969年 カンヌ国際映画祭 国際カトリック映画事務局賞 受賞
工場を営む実業家の一人娘と結婚した男。義父から仕事を任され、夫婦仲も良好ながら、どこか満たされない退屈な日々を送っていた。そんなある日、若く美しい秘書が現れ、どうしようもなく惹かれてしまい…。愉快な遊び心と想像力に溢れた初のカラー長編。妄想がエスカレートした男の夢に現れる、いくつものベッドがまるで車のように道を走るシーンは本作の白眉の一つだろう。ブニュエル並みにブルジョワジーを批判しながら、夢幻的な喜劇に仕上げているのも特徴だ。
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