ピアソラの軌跡Ⅱ～AA印の悲しみ～ アーカイブ動画配信

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プログラム

アストル・ピアソラ作曲
1.Bordel1900 ボルデル1900
2.Cafe 1930 カフェ1930
3. Oblivion　オブリビオン
4. Bandoneón, Guitarra y Bajo　バンドネオン、ギター、コントラバス
5. Ave Maria　アヴェ・マリア
6. Fuga y Misterio　フーガと神秘
7. Escualo　鮫
8. Tristeza de un doble A　ＡＡ印の悲しみ
　　　　　　～休憩～
9.Double Concerto for guitar, bandoneon, and strings “Hommage à Liège”
　ギターとバンドネオンと弦楽合奏のための二重協奏曲 ”リエージュに捧ぐ”
　Ⅰ. Introduction　Ⅱ. Milonga Ⅲ. Tango
10
.Suite Punta del Este プンタ・デル・エステ組曲
Ⅰ. Introduction Ⅱ. Coral Ⅲ. Fuga

アンコール： Oblivion

＜出演者＞
　　　バンドネオン：渡辺公章
　　　ギター：徳永真一郎
　　　ピアノ：佐々木世寿
　　　コンサートマスター：ヤンネ館野

オーケストラ：「ピアソラの軌跡Ⅱ」記念オーケストラ
　　　　　　
　　1st.ヴァイオリン
　　　舘野ヤンネ
　　　大和香名子
　　　駒込綾
　　　浅野みけら

　　2nd.ヴァイオリン
　　　小池まどか
　　　松田佳奈　
　　　平松典子

　　ヴィオラ
　　　村井薫
　　　武井麻里子

　　チェロ
　　　永冨さおり
　　　山本純

　　コントラバス
　　　名和俊

　　フルート
　　　芦澤暁男

　　オーボエ
　　　西沢澄博

　　クラリネット
　　　日比野裕幸

　　ファゴット
　　　水野一英

出演者

＜出演者＞
　　　バンドネオン：渡辺公章
　　　ギター：徳永真一郎
　　　ピアノ：佐々木世寿
　　　コンサートマスター：ヤンネ館野

オーケストラ：「ピアソラの軌跡Ⅱ」記念オーケストラ
　　　　　　
　　1st.ヴァイオリン
　　　舘野ヤンネ
　　　大和香名子
　　　駒込綾
　　　浅野みけら

　　2nd.ヴァイオリン
　　　小池まどか
　　　松田佳奈　
　　　平松典子

　　ヴィオラ
　　　村井薫
　　　武井麻里子

　　チェロ
　　　永冨さおり
　　　山本純

　　コントラバス
　　　名和俊

　　フルート
　　　芦澤暁男

　　オーボエ
　　　西沢澄博

　　クラリネット
　　　日比野裕幸

　　ファゴット
　　　水野一英

●曲目解説
『タンゴの歴史』より、Bordel1900、Cafe 1930
ピアソラがフルートとギターの二重奏のために作曲した作品で、タンゴのそれぞれの年代のスタイルを表現した組曲。《Bordel1900》《Cafe1930》《Nightclub1960》《Concert d’aujourd’hui（今日のコンサート）》の4曲からなり、今回はその中からBordel 1900, Cafe 1930, をフルートとギターで演奏する。タンゴの生まれた時代にはまだバンドネオンやピアノは入っておらず、当時の編成はフルートとギター（あるいはバイオリンとフルート）の組み合わせだったという。

Oblivion　オブリビオン
1984年のイタリア映画『エンリコ4世』のために作曲された。「オブリビオン」とは忘却という意味で、あれほどに恋焦がれたあの人への想いであっても時間とともに薄れてしまう、その切なさが歌われている。ピアソラ独特の和声にのせてシンプルなメロディが美しい。

Bandoneón, Guitarra y Bajo　バンドネオン、ギター、コントラバス
タイトルの通り、バンドネオンとギターとコントラバスのトリオ編成で演奏される。ピアソラの作品の中では珍しい、全体に明るい色合いの曲。

Ave Maria　アヴェ・マリア
1984年のイタリア映画｢エンリコ4世｣のためにピアノとオーボエの曲として作曲された。その際タイトルは「Tanti anni prima」と名付けられている。シンプルなメロディの中に独特の和声が重なり美しい。

Fuga y Misterio　フーガと神秘
ピアソラは30歳を過ぎたころ奨学金を得てフランスへ留学し、高名な作曲家であるナディア・ブーランジェ女史に師事した。その際、研究の中心になったのはバッハの作曲法であり、フーガもその一つであった。ピアソラはタンゴのリズムの上でフーガの技法を使っているが、この曲はタイトルそのものとなっている。

Escualo　鮫
Escualo（エスクアロ）とは鮫のことであるが、ピアソラは休暇には鮫釣りをするのが一番の楽しみだった。この曲は鮫自体というよりは、釣りで鮫と格闘しているときの様子や感覚が曲になっているようだ。魅力的な独特のリズムの上で、ヴァイオリンのソロが縦横無尽に躍動する。

Tristeza de un doble A　ＡＡ印の悲しみ
AAとはAlfred Arnord（アルフレッド・アルノルド）の略で、いくつかあったバンドネオンメーカーの中で最も有名であり、今なお演奏者が信頼して使っているブランドである。ピアソラはタンゴ史を彩った自分よりも先輩のバンドネオンの名手たちに敬意を捧げる意味を込めて作曲した。バンドネオン奏者の渡辺公章が今回使用する楽器もAA(ドブレ・アー）である。

Double Concerto for guitar, bandoneon, and strings “Hommage à Liège”
ギターとバンドネオンと弦楽合奏のための二重協奏曲 ”リエージュに捧ぐ”
ピアソラ晩年の傑作の一つで、1985年にベルギーのリエージュ国際ギターフェスティバルの委嘱で作曲、初演された。《イントロダクション》《ミロンガ》《タンゴ》の3楽章で構成されている。一見するとシンプルに見える楽譜の中に、革命家ピアソラが長い年月の戦いを経て見出した「タンゴの本質」を聴くことができる。


Suite Punta del Este プンタ・デル・エステ組曲
プンタ・デル・エステとはウルグアイ東部の海に面したリゾート地。ピアソラは休暇をこの地で過ごし、大好きな鮫釣りを楽しんだ。冒頭の印象的なモチーフはテリー・ギリアム監督の映画『12モンキーズ』のテーマとして使用された。《イントロダクション》《コラール》《フーガ》の3楽章から成り、フルート、クラリネット、オーボエ、バスーンの木管楽器が加わることで得た色彩をバンドネオン、弦楽器と見事に対比・調和させ、ピアソラの持つ豊饒なファンタジーが広がっていく。

みどころ

タンゴの革命家アストル・ピアソラの没後30年に当たる今年、
バンドネオン、ギターがオーケストラと共にピアソラの熱き魂を響かせる！

昨年は生誕100年、今年は没後30年を迎える「タンゴの革命家」アストル・ピアソラ。昨年12月に仙台、山形で開催し好評を博した「ピアソラの軌跡」の続編となるコンサート。今回は前半にフルートとギターのデュオやピアソラが愛した五重奏などの小編成のアンサンブル、後半は世界的にも演奏の機会が少ないピアソラの珠玉のオーケストラ作品を取り上げる。バンドネオンとピアノ、弦楽器からなる名曲「AA印の悲しみ」、オーケストラ作品の中から、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴットといった管楽器が加わった「プンタ・デル・エステ組曲」とバンドネオンとギターの掛け合いが美しい「ギター、バンドネオンと弦楽合奏のための二重協奏曲」など、ピアソラが残した音楽を様々な編成でたどることができる貴重な演奏会。