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プログラム
R.ワーグナー/楽劇《ニュルンベルグのマイスタージンガー》第1幕への前奏曲
P.チャイコフスキー/ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
J.ブラームス /交響曲第2番 ニ長調 作品73
出演者
演奏:ユーゲント・フィルハーモニカー
ヴァイオリン独奏:清水貴則(当団コンサートマスター)
みどころ
「楽器をはじめる」という契機は、親兄弟の影響であったり、学校の部活動がきっかけであったり、あるいは憧れを抱き続けて大人になってからようやく手習いをはじめるということもある。いつ、どこからでも、人は芸術家への一歩を踏み出す可能性を秘めている。
オーケストラに含む楽器の中で最も幼いうちに始めうるものがバイオリンだ。はやければ3歳頃からお稽古に通い、意味もわからないまま「きらきら星」をギコギコと弾きはじめる。10年ほどが経った頃、とてつもなくラグジュアリーで、扇情的で、暴力的な音楽に出会う。この曲をいつか弾いてみたいと憧れ、さらなる技巧に挑み、熱量に圧倒される。それでもなお鬱陶しいエチュードや指が裂けるようなスケールを乗り越えたバイオリン小僧に用意された天上からのご褒美、それが《チャイコン》というものだ。
幼い頃から楽器を始めた人間も、そうでない人間も、中〜高校生になるとオーケストラに出会うことがある。各々の技量に差はあれど、等しくメロディを受け渡し合いハーモニーを創り上げる。名曲選にも必ず入り、ほとんど必修科目となる《マイスタージンガー》はオーケストラの過程と役割を享受することは勿論、音楽家のアンセムともなり常に青春時代を呼び醒ます。初めて直に触れた管弦楽曲だったという人も多くいるだろう。
もう少し大人になると凝った音楽を掘り起こしたくなる。なにかのカップリングであったり、愛好家の間では名曲と呼ばれていたりするもの。《ブラ2》とはまさに音楽ファンにとっての代表的な交響曲で、オーケストラについての能動的な思い出が各々に染みついている。牧歌的と言われながら死を連想させる不穏な動機を繰り返す、謎に包まれた音楽がもたらす探究心が、我々に音楽への忠誠を誓わせ、幾度も童心に帰す。
3回目となるユーゲントフィルの特別演奏会。名曲レパートリーをお届けする本シリーズで、今回はある時代と視点からの憧憬が浮かぶプログラムとなった。昔ダビングしたテープやMDを実家で見つけた夏休みのようなひと時を、鎌倉でしっとり堪能いただきたい。
動画
お問い合わせ先
その他のお問い合わせ先:jugendphil.ad@gmail.com
広報(三宅):090-3570-9831
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