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プログラム
【スライドを用いたレクチャー形式の講演会です】
4/30(日)15時30分から17時00分まで。
今年のGWはバタイユの思想に出会ってみませんか?
バタイユ? 誰? という人も、
バタイユといえばエログロだと思っている人も、
「無神学大全」を読破した強者も。
どなたでもお気軽にご参加ください。
バタイユ研究の第一人者、酒井健先生のガイドでバタイユの考察を追跡してみましょう。
戦争の悲劇を、芸術の力を、時代と人間を、バタイユがどう見つめたのかを。
特に今回は、近代社会ではただの娯楽や趣味とみなされがちな芸術作品と戦争との関わりについて考えを深めます。
昨年の11月のこと、ロシア軍の侵攻によって廃墟と化したウクライナの町にバンクシーが壁画を残しました。
戦禍を生き抜いた住民の方々の反応は、「何の役にも立たない」という批判の声もあれば、「心の支えになった」との賛辞もありました。
この賛否両論から、すでにバタイユの考察との接点が見て取れます。
たとえば芸術の本質を、現実の生活に役立たない「無益な消費」に見る彼の捉え方、さらに事物の外観を変えて人の心を深く動かす芸術の効果「アルテラシオン(廃墟の石壁をも絵画のキャンバスに変えて、見る人の心を引く芸術表現の特性)」についての彼の考えです。
ほかにもバタイユの指摘は今現在の戦場に見出せます。「戦争の物質的暴力性」、つまり人も環境も物を壊すように消滅させ、領土獲得に役立てる「近代的な無の活用の思想」です。
バタイユはこうした有用性に染め抜かれた近代文明を批判し、われわれ近代人が忘れてしまった無益な生の喜びを芸術作品から再認識させようとしました。
第1次世界大戦、ファシズムの台頭、二度目の世界大戦、さらに核戦争の近くにあった東西の冷戦、バタイユはこれらの出来事を体験して、芸術について語りました。
このたびの催しは、バタイユの力を借りて、芸術の意義を捉えなおす試みです。
そうして願わくば、戦争に抗う力を、戦争をなくしていける人類を、創造したいと考えます。
文責 岩尾晋作
【講演後、会場をカモシカ書店(OPAMから徒歩8分)に移動して懇親会を開催します】
参加希望の方は「Bチケット 限定12枚」を選択してください。
懇親会 18時00分ー20時00分
食事と1ドリンク付。
懇親会でもスライドを使って酒井先生がお話をします。
定員12名。少人数なので質問、疑問点など活発な議論、交流の場となるよう設定しています。
発言は自由(もちろん、発言しなくても構いません)ですのでお気軽にご参加ください。
一緒に楽しみましょう。
出演者
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酒井 健(さかい たけし)
1954年東京生れ。
東京大学文学部仏文科卒業、同大学大学院に進学。
パリ大学でバタイユ論により博士号取得。法政大学文学部教授。
近著に『モーツァルトの至高性 ー 音楽に架かるバタイユの思想』青土社 2022
他、『バタイユ入門』ちくま新書 1996
『絵画と現代思想』新書館 2003
『シュルレアリスム 終りなき革命』中公新書 2011 など著書多数。
『ゴシックとは何か 大聖堂の精神史』講談社現代新書 2000 / ちくま学芸文庫 2006 でサントリー学芸賞受賞。
バタイユ『ニーチェについて 好運への意志 無神学大全』現代思潮社 1992
バタイユ『ランスの大聖堂』みすず書房 1998 / ちくま学芸文庫 2005
バタイユ『エロティシズム』ちくま学芸文庫 2004
バタイユ編著『ニーチェ覚書』ちくま学芸文庫 2012
バタイユ『ヒロシマの人々の物語』景文館書店 2015 など訳書多数。
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みどころ
大分で、研究者によるバタイユの話が聞ける、貴重な機会です。
特に懇親会は、直に話せるので見逃せません。
奮ってご参加ください!
お問い合わせ先
その他のお問い合わせ先:担当 カモシカ書店 岩尾 まで
info@kamoshikabooks.com
イベント専用直通電話 070-8508-7878
※大分県立美術館 OPAM へのお問い合わせはご遠慮ください。
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