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プログラム
【昼の部】
「解説」
「二人三番叟」
「絵本太功記」夕顔棚の段、尼ケ崎の段
【夜の部】
「解説」
「近頃河原の達引」四条河原の段、堀川猿廻しの段
出演者
出演:人形浄瑠璃文楽座技芸員
みどころ
あらすじ
【昼の部】
●二人三番叟
能で特に神聖視される『翁』を義太夫節に移し、慶事に上演される『寿式三番叟』。その中から、二人の三番叟の舞を独立させました。義太夫節ならではの力強い響き。人形の躍動的な舞。足遣いの踏む足拍子と三番叟が振る鈴の音も心地よい、熱気あふれる舞台です。
●絵本太功記 夕顔棚の段・尼ケ崎の段
明智光秀が京都の本能寺に宿泊中の織田信長を滅ぼした「本能寺の変」(1582)を題材とする時代物で、寛政11年(1799)、大坂の道頓堀若太夫芝居で初演。当時刊行中の読本(よみほん)『絵本太閤記』の人気を受けて、近松やなぎほかが合作し、発端に、1日を1段として、光秀が謀反を決意する6月1日から命を落とす13日までの13段が続く構成になっています。
忠臣光秀は、〝鬼の再来〟と恐れられる主君春長の悪逆を諫めて、度重なる屈辱的な仕打ちを受け、6月2日、ついに本能寺を襲撃。光秀にとっては万民を救うための天誅でしたが、母さつきは、主殺しなど断じて許せず、6日、逆賊との同居は汚らわしいと、ひとり京を去り、尼ケ崎へ。
謀反を知り、急遽、備中から軍勢を率いて都へと引き返す久吉。尼ケ崎の近くで待ち受ける光秀勢。10日、さつきのもとを訪れたのは、光秀の妻操と息子十次郎、その許嫁(いいなずけ)の初菊。そして、宿を乞う旅僧も。その正体を久吉と察し、様子をうかがう光秀に気づく老母。
討ち死覚悟の十次郎が、悲しみを胸に初菊との祝言をあげ、出陣したあと、旅僧は、さつきに勧められ、風呂へ。外から竹槍で突く光秀。ところが、中にいたのは母。主殺しの罪深さを思い知らせるため、わざと息子の手にかかったのです。そこへ味方の敗北を告げに戻った十次郎は、絶命寸前。一夜も添うことなく夫と死に別れる初菊、我が子を失う操、二人の慟哭…。光秀は、涙も束の間、天王山での決戦を久吉と約束するのでした。
兵庫県尼崎市を舞台とする「尼ケ崎」は、天下のための挙兵が家族に悲劇をもたらした光秀の苦悩と悲しみが胸に迫る、全編の山場です。
●近頃河原の達引 四条河原の段・堀川猿廻しの段
京の二条河原での心中(1702?)で知られたおしゅん・伝兵衛に、四条河原での刃傷沙汰と、貧しい猿廻しが親孝行で褒賞されたことを絡めたとされる、三巻の世話物で、眼目は中の巻の「堀川猿廻し」。気はやさしくて臆病者、文字は読めなくても誠実に生きる猿廻しの与次郎を中心に、その日暮らしの貧しさの中、互いに思いやる家族と、その別れを描いています。天明2年(1782)、江戸の外記座で初演され、好評を博したこの段は、大坂で上演されたある時代物の猿廻しのくだりをもとにしたものですが、作者、成立等、作品全体についての確かなことはよくわかりません。
大名の御用を勤める伝兵衛は、相思相愛の祇園の遊女おしゅんに横恋慕した出入先の侍を殺してしまい、お尋ね者に。
おしゅんの兄、猿廻しの与次郎は、目の見えない、病身の老母を大切に世話する孝行息子。伝兵衛との関係で店からひそかに実家に戻された妹のことも、心配でなりません。母もまた同じ思い。伝兵衛が心中しに来たら…。二人は、おしゅんを死なせまいと、伝兵衛への離縁状を書かせ、一安心。
その夜、現れた伝兵衛に妹の手紙を突きつける与次郎。ところが、それは母と兄に宛てた書置きでした。あくまでも伝兵衛と死ぬ覚悟のおしゅん。残された家族の嘆きを思い、一人で死のうとする伝兵衛。けれども、大事な夫を見捨てては、女の道が立たないと、おしゅんは聞き入れません。
その思いに心動かされ、母は娘を伝兵衛と行かせることに。与次郎はめでたい猿廻しで二人を送り出すのでした。
「そりゃ聞こえませぬ伝兵衛さん」に始まるおしゅんのクドキや、悲しみの漂う猿廻し(華やかな旋律に乗せて、人形遣いが左右の手で一体ずつ猿を遣います)で有名な、人気演目です。
お問い合わせ先
その他のお問い合わせ先:名古屋市文化振興事業団チケットガイド
052-249-9387(平日9:00~17:00)
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