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プログラム
「イザイホーと映像の時代」連続上映&トーク
第1回 【1978年のフィルムからみるイザイホー】
7月25日(日)18時~(約2時間)
沖縄久高島の成巫儀礼イザイホー。
50年以上にわたり、数々の映像作家が情熱を注ぎカメラを回した。
それらの作品群を、はじめて一望のもと上映する。
制作関係者の証言を聞き、民俗文化財映像の制作、公開、そして継承について考える。
第1回目は、現存するイザイホーの映像の中でもっとも精緻な記録となっている『沖縄久高島のイザイホー』(1979年)の特別短縮版を上映する。学術的にも謎が多かった儀礼をいかに撮影したのか。岡田一男監督による証言に加え、フィルムから読み取るイザイホーの世界について民俗祭祀研究者の三島まき氏による解説を行う。
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『沖縄久高島のイザイホー・特別短縮版』(62分/1978年撮影/2021年改訂/岡田一男監督)
1978年に沖縄県知念村久高島で行われたイザイホーの克明な記録。イザイホーまでの1カ月間の準備から最初の年中行事であるフバワクまでを収めた。今回、1979年に制作された作品に、文化財映像研究会が神謡(ティルル)の原音をカタカナ表記し、現代語訳を字幕としてつけた特別短縮版を上映。これまで以上に儀礼の意味を理解することができるようになった。2022年に完成を目指す改訂版に向けた経過報告ともなる。
【上映内容変更のお知らせ】
上映作品の内容を、一部のリリースにてお知らせしたものから変更いたしました。
ゲストの岡田一男監督と三島まき先生と検討のうえ、よりイザイホーの全体像がわかる内容へとバージョンアップします。何卒ご了承ください。
(変更後)『沖縄久高島のイザイホー・特別短縮版』(62分/1978年撮影/2021年改訂/岡田一男監督)
(変更前)『沖縄久高島のイザイホー・2021年版後半部分』(48分/1978年撮影/2021年改訂/岡田一男監督)
文化財映像研究会・東京シネマ新社
1979年版企画・制作:伝統文化財記録保存会・下中記念財団EC日本アーカイブズ・東京シネマ新社
学術指導:仲松弥秀・谷川健一・本田安次
協力:西銘シズ・比嘉康雄・宮里千里
プロデューサー:岡田桑三・岡田一男
演出:岡田一男
撮影:谷口常也・草間道則・堀田泰寛・高山永一
録音:羽田野泰志
ナレーション:草野仁
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※このページは配信チケットを販売しています。
会場参加のチケットは完売となりました。
出演者
岡田一男監督
映像作家、株式会社東京シネマ新社代表取締役・公益財団法人下中記念財団評議員
1942年、東京生まれ。1961-66年、モスクワの全ソ国立映画大学(VGIK)劇映画監督科で主任教授、ミハイル・ロンム監督に師事。帰国後、父、岡田桑三の東京シネマに入社。演出第一作「人間の心と社会」1971年でVGIKを正式卒業。1970年、国際学術映像収集運動、エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ(ECフィルム)の日本導入、下中記念財団EC日本アーカイブズ設立と運営に参画。以来、教育・科学・文化に関わる幅広い生物誌・民族誌映像制作と国際的映像収集に関わってきた。沖縄との関わり:沖縄国際海洋博、海洋博ホール、3面マルチスクリーン作品「マリンフラワーズ 腔腸動物の生活圏」の構成。民俗誌映像「沖縄久高島のイザイホー」、「石垣島川平のマユンガナシ」。
三島まき
民俗祭祀研究者、学習院大学非常勤講師、沖縄県立大学附属芸術文化研究所共同研究員、法政大学 沖縄文化研究所 国内研究員
沖縄県那覇市出身。1995年より沖縄を中心に、日本各地の民俗祭祀を調査し、写真撮影やビデオ撮影をおこない、現在、400時間近くの撮影記録をデジタル化、編集する作業をおこなっている。 2007年から2年間、ヴィジュアルフォークロア(北村皆雄代表)の映像記録をデータベース化するプロジェクト(『沖縄久高島の祭祀世界―1980年代の映像記録と現在の年中行事から読み解く神役、祈り、儀礼の場の変遷と継承 』トヨタ財団研究助成)に参加。 1982年から1984年に撮影された約70時間の祭祀記録をシーンごとにデータベース化し、 祭文、歌謡を文字資料化するために、定期的に久高島の祭りを調査し、聞き取り調査をおこなった。 2021年4月より文化財映像研究会に所属し、岡田一男氏の『沖縄久高島のイザイホー』を高精細映像にデジタル化、アーカイブズ化、データベース化するプロジェクトに参加 し、その資金調達のためのクラウドファンディングの活動をおこなう。
現在『沖縄久高島のイザイホー』(1979年)および未使用フィルムをデジタル化し後世に遺すためのプロジェクトが進行中です。
▶︎イザイホーフィルムデジタル化プロジェクト https://readyfor.jp/projects/izaiho
みどころ
十二年にいちどの午年(うまどし)に行われる沖縄・久高島のイザイホー。島の女たちが神女となるための成巫式だ。神女となった女性は男の守り神となる。女性が宗教的な側面を担い、男性が政治経済的な側面を担うという伝統に、多くの民俗学者や歴史学者が注目し、琉球文化において、ひいては日本文化論においても枢要な存在とみなされてきた。
1978年を最後に中断したイザイホーの姿を、21世紀に生きる者がありありと見ることができるのは、主に1966年と1978年のイザイホーを活写した映像を通してだ。
映像作家たちは、イザイホーに、久高に、何を見たのか。あの時代、なぜ、あれだけの情熱が傾けられたのか。フィルムに何が映されたのか。映像をどのように将来に遺し伝えていくのか。作家・関係者の証言を聞き「イザイホーと映像の時代」を考える。
久高島を舞台にした野村岳也、北村皆雄、岡田一男、姫田忠義、大重潤一郎らの映像作品を一望するはじめての試み。
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■今後の開催予定(全6回予定)
第2回 8月22日(日)
上映作品:『カベールの馬』(1969年/34分/北村皆雄監督)
ゲスト:北村皆雄監督
第3回 9月26日(日)
上映作品:『イザイホウ-神の島・久高島の祭祀-』(1969年/49分/野村岳也監督)
ゲスト:城間あさみ・澤岻健(海燕社)+内間豊(久高島出身)+聞き手:北村皆雄監督
第4回 10月
上映作品:『イザイホー1990年-久高島の女たち-』(1990年/30分/姫田忠義監督)
ゲスト:小原信之(民族文化映像研究所)+澤幡正範カメラマン
第5回11月
※写真家・比嘉康雄に関するテーマにてプログラム策定中
第6回12月
上映作品:『岡本太郎が恋した沖縄・特別版』(2013年/2021年再編集/葛山喜久監督)
ゲスト:葛山喜久監督
【主催】 (株)ヴィジュアルフォークロア、エトノスシネマ
【共催】 (株)ポレポレ東中野
【協力】文化財映像研究会・(株)東京シネマ新社、 (株)海燕社、 (一社)民族文化映像研究所、シンプルモンク
【後援】(一社)日本映像民俗学の会、(公社)全日本郷土芸能協会、ねりま沖縄映画祭
【助成】公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
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