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プログラム
沖縄久高島の成巫儀礼イザイホー。
50年以上にわたり、数々の映像作家が情熱を注ぎカメラを回した。
それらの作品群を、はじめて一望のもと上映する。
制作関係者の証言を聞き、記録映画の制作、公開、そして継承について考える。
「イザイホーと映像の時代」第5回は、琉球弧の祭祀を写真で記録しつづけてきた写真家・比嘉康雄の死の直前のメッセージを写し取った大重潤一郎監督による『原郷ニライカナイへー比嘉康雄の魂』を取り上げる。比嘉は、1978年のイザイホーを撮影し、以来、久高の祭祀の伝承者であった西銘シズと厚く交流しながら、文章による精緻な記録を残した。末期ガンで61歳の生涯を閉じることになる比嘉は、映画の中で島との心の交流によって何を得たのかを語る。メッセージを託された大重は、比嘉の死のあと久高島に移り住み、イザイホーなき後の島のいのちを撮ろうと「久高オデッセー」3部作の制作に文字通り死力を尽くして取り組んでいく。比嘉から大重に託された「いのちの伝達者」の役割とは?長らく大重監督の助監督を務めた映像民俗学者の須藤義人さんをゲストに話を伺う。
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『原郷ニライカナイへ−比嘉康雄の魂』
(2000年/60分/大重潤一郎監督)
琉球弧の古層にわけ入り貴重な祭祀の記録を残した写真家・比嘉康雄は2000年5月13日、末期ガンで61歳の生涯を閉じた。死の直後に出版された『日本人の魂の原郷・沖縄久高島』で、「この民族の歴史を、シマ人たちは、近代のように固定された記録として伝えるのではなく、血族の祖霊たちの存在を皮膚感覚で感じ取り、祖先との一体性を実感する中で継承してきた」と書いた。生まれたばかりの初孫をあやす比嘉はあくまで平らかで、自らの魂が原郷ニライカナイへ帰ってやがて再生するという確信を得た姿であった。
出演者
須藤義人(沖縄大学准教授)
みどころ
十二年にいちどの午年(うまどし)に行われる沖縄・久高島のイザイホー。島の女たちが神女となるための成巫式だ。神女となった女性は男の守り神となる。女性が宗教的な役目を担い、男性が政治経済的な役割を担うという伝統に、多くの民俗学者や歴史学者が注目し、琉球文化において、ひいては日本文化においても重要視されてきた。
1978年を最後に中断したイザイホーの姿を、21世紀に生きる者がありありと見ることができるのは、主に1966年と1978年のイザイホーを活写した映像を通してだ。
映像作家たちは、イザイホーに、久高に、何を見たのか。あの時代、なぜ、あれだけの情熱が傾けられたのか。フィルムに何が映されたのか。映像をどのように将来に遺し伝えていくのか。作家・関係者の証言を聞き「イザイホーと映像の時代」を考える。
久高島を舞台にした野村岳也、北村皆雄、岡田一男、姫田忠義、大重潤一郎らの映像作品を一望するはじめての試み。
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■今後の開催予定(全6回)
第6回(最終回)12月19日(日)
上映作品:『岡本太郎の沖縄より 再編集バージョン』(2018年/2021年再編集/葛山喜久監督)
【主催】 (株)ヴィジュアルフォークロア、エトノスシネマ
【共催】 (株)ポレポレ東中野
【協力】文化財映像研究会・(株)東京シネマ新社、 (株)海燕社、 (一社)民族文化映像研究所、シンプルモンク
【後援】(一社)日本映像民俗学の会、(公社)全日本郷土芸能協会、ねりま沖縄映画祭
【助成】公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
お問い合わせ先
その他のお問い合わせ先:za@pole2.co.jp