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プログラム
義太夫三味線は、人形浄瑠璃「文楽」や歌舞伎などに用いられる義太夫節(浄瑠璃)の伴奏楽器。
通常の三味線より胴が大ぶりで棹や弦が太く、豊かな倍音や深い余韻を備えた低音が特徴。
第24回佐治敬三賞を受賞した昨年のリサイタルに続き、今年は現代音楽、エレクトロニクス、ジェネレーティブAI、ジャズの精鋭たちの力を借りて、その響きに迫る。
出演:田中悠美子(義太夫三味線)
客演:
菊地成孔(サクソフォン)
林正樹(ピアノ)
瀬尾高志(ベース)
向井響(エレクトロニクス)
佐原洸(エレクトロニクス)
田島浩一郎(ジェネレーティブAI)
安達楓(DJ)
【プログラム】
藤倉大《Jiai(慈愛/地合)》義太夫三味線のための~ロングバージョン(2024委嘱初演)
向井響《乙女椿》義太夫三味線とライブエレクトロニクスのための(2025委嘱初演)
佐原洸《連歌Ⅴ》(義太夫三味線、ライブエレクトロニクス)(2025委嘱初演)
田島浩一郎《タブローの方法》(義太夫三味線、サクソフォン、ジェネレーティブAI)(2025委嘱初演)
義太夫三味線×ピアノ×ベース(ジャズ、オリジナル、古典、即興)
DJ:安達楓『日本の声の記録』(開演前)
企画・主催:田中悠美子
制作:福永綾子(ナヤ・コレクティブ)
助成: アーツカウンシル東京 [東京芸術文化創造発信助成(単年助成)] 芸術創造活動
* * *
田中悠美子 Tanaka Yumiko (義太夫三味線)
東京藝術大学および大学院修士課程にて音楽学専攻。四世野澤錦糸、竹本駒之助、鶴澤重輝に義太夫三味線・義太夫節を師事。文楽の名人・故四世竹本越路太夫預り鶴澤悠美として活動。1990年度芸術選奨文部大臣新人賞。2009年義太夫節保存会会員として重要無形文化財総合認定。即興音楽、現代音楽、劇場音楽、映画音楽、メディアアートなど国内外の様々な音楽シーンで演奏活動。海外演奏は世界30か国にわたる。大友良英のノイズバンド“GROUND ZERO”、ハイナー・ゲッベルスの音楽劇 『Hashirigaki』、バジル・ツイストの現代人形劇『Dogugaeshi』、米ドラマ『SHOGUN将軍』サウンドトラック。ソロアルバム『tayutauta』、DVD『Yumiko Tanaka Music Performance』、『まるごと三味線の本』編著、坂本龍一『schola vol.14日本の伝統音楽』共著。93年財団法人清栄会奨励賞、99年日本音楽コンクール委員会特別賞受賞、2006年ACCグランティー、2008年度文化庁海外研修特別派遣。「田中悠美子リサイタル 2024〜義太夫三味線の音響世界」に対してサントリー芸術財団より第24回佐治敬三賞。
藤倉大 Fujikura Dai (作曲)
大阪生まれ。2015年にシャンゼリゼ劇場、ローザンヌ歌劇場、リール歌劇場の共同委嘱によるオペラ《ソラリス》、20年に3作目のオペラ《アルマゲドンの夢》を新国立劇場で世界初演。17年より東京芸術劇場「ボンクリ・フェス」アーティスティック・ディレクター。近年はリモート演奏のための作品発表や、テレビ番組の作曲依頼も多数。
佐原洸 Sahara Ko(作曲・エレクトロニクス)
東京音楽大学、東京藝術大学大学院、パリ国立高等音楽院作曲専攻をそれぞれ卒業、修了。フランス国立音響音楽研究所(IRCAM)作曲研究員。器楽と電子音響のために書かれた作品における電子音響パートの演奏を在仏時に開始。これまでに約100の器楽と電子音響のための作品の演奏に携わる。SPAC-E、kasane、Metamor、プラットフォーム各メンバー。洗足学園音楽大学、ヤマハマスタークラス各講師。
向井響 Mukai Hibiki(作曲・エレクトロニクス)
桐朋学園大学卒業、ハーグ王立音楽院ソノロジー研究所修士課程を最優秀で卒業。ローソン・メイ作曲賞、マリン・ゴレミノフ国際作曲賞ほか受賞多数。ポルト大学博士研究員。主な作品に「機械の肌Ⅴ」(NHK委嘱)、「人魚姫に別れを告げて」(ストラスブール現代音楽祭委嘱)、「海への賛歌」(グルベンキアン財団委嘱)など。
田島浩一郎 Tajima Koishiro(作曲・ジェネレーティブAI)
新音楽制作工房メンバー。ドラマ・映画「岸辺露伴は動かない」シリーズをはじめ、劇伴を手がける一方、ポップで実験的な菊地成孔+新音楽制作工房『未来のコドモたちの食べ物』(Angelic)などジャンル横断的に活動。さらにグラフィックでは、ぺぺ・トルメント・アスカラール『天使乃恥部』ジャケット原画を制作。「AIと音楽・美術」の接点に身を置き、先端領域を横断し制作を続けている。
菊地成孔 Kikuchi Naruyoshi(サクソフォン)
音楽家/文筆家/大学講師。音楽家としてはソングライティング/アレンジ/バンドリーダー/プロデュースをこなすサキソフォン奏者/シンガー/キーボーディスト/ラッパーであり、文筆家としてはエッセイストであり、音楽批評、映画批評、モード批評、格闘技批評を執筆。ラジオパースナリティやDJ、テレビ番組等々の出演も多数。2021年、音楽制作ギルド「新音楽制作工房」を立ち上げ、代表を務める。
林正樹 Hayashi Masaki(ピアノ)
自作曲を中心とするソロ演奏や、「林正樹グループ」「間を奏でる」等のプロジェクトの他、小野リサ、椎名林檎、LEOなど様々な音楽家と演奏活動を行う。「Banksia Trio」「菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール」などのグループにも在籍中。多種多様な音楽的要素を内包した、独自の諧謔を孕んだ静的なソングライティングと繊細な演奏が高次で融合するスタイルは、国内外で高い評価を獲得している。
瀬尾高志 Seo Takashi(コントラバス)
ガット弦による繊細なタッチと、豊かな倍音を伴うアルコ奏法に定評があり、板橋文夫、坂田明、芳垣安洋といった日本の名手たちや海外アーティストと数多く共演。ジャズを基軸としながら、ボーカル、能楽、ダンスとのコラボレーションなどジャンルを超えた活動を展開。 地元の北海道でコントラバス集団「漢達の低弦」を主宰。2024年3人のコントラバス奏者によるThe Bass Collective『瞬く森』を発表。
安達楓 Adachi Kaede(DJ)
1996年生まれ。日本の古典音楽や現代音楽の録音を収集するかたわら、リスニングスタイルのフィールドでDJとして活動。日本音楽を聴くイベント『三々五々』や、前衛・実験音楽を探究するメンバーとの『SiNUS』などに参加。また舞台制作助手として、『琵琶と声明による西行花伝 聲の帖』(再演版/演出:茂手木潔子)に携わる。
お問い合わせ先
メールアドレス:nayacollective@icloud.com
お問い合わせフォームURL:https://forms.gle/DKXyiDqsimZCs2J49
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