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プログラム
キルハトッテ『のび〜る旅館』
がらんどう『終の栖』
譜面絵画『ホームライナー新津々浦1号』
上記の3作品を連続で上演します。(各作品の間に転換の時間を挟みます。)
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<作品紹介>
キルハトッテ『のび〜る旅館』
作・演出:山本真生
とある観光地。
わたしはあの人と古い旅館の一室に泊まっている。
突然、彼が部屋の窓から飛び降りようとする。
彼を止めるが「それなら家へ帰らせてくれ」と懇願される。
わたしは旅館の廊下の長さをのばし続けて、あの人が帰れないようにしているのだった。
この旅行がおわれば2人の関係性もおわることは気づいている。
だから、今日もなるべく長く廊下をのばすのだ。
旅行は時間を引き伸ばすような行為なのではないか。
旅先では日常で抱えている問題やタスクを先延ばしにすることができる。
先延ばしにしても焦らないで済むのは、旅行は必ず「帰る」ものであって、
解消できなかったり、片付けたりするのに手間のかかる何かを、
そのままにしておくのにも「おわり」があるからだ。
旅行から帰りたい「あの人」と帰りたくない「わたし」の奇妙な攻防を通して、
どんな物事にも訪れるであろう「おわり」の迎え方、受け入れ方について描く。
がらんどう『終の栖』
作・演出:青柳潤
終の栖とは、死を迎える場所、死ぬまで暮らす場所などの意味を持つ。
誰もがいつ訪れるか分からない死までの時間をどう過ごすか、生の魅力を他者との身体の語らいの中で共に発掘する作品。
初演時は、その様子を終の栖という山荘に閉じ込めて起こった出来事としてだったが、
今回は山奥と範囲を広げて栖をより本能的なイメージと結びつける作品を目指す。
終の栖を一つの建物ととらえず生活可能な場所と捉え、
人間の共同生活の中で起こる軋轢や葛藤を扱い、他者の理解を共感覚を通じて図る。
誰しも平等に流れる時間をコラージュして、時の流れをフィクションさせる事で、
個々人の時間の積み重ね方や、死までのカウントダウンや寿命の縮む様子を可視化する。
その誰もが訪れる死までの儚く尊い時間を少しでも長く強く生きる為に、孤を捨て他者の思考を理解し歩み寄る。
私たちは自意識を錯覚させ、憑依する。
譜面絵画『ホームライナー新津々浦1号』
脚本・演出:三橋亮太
駅は進化を続けている。見渡すとデジタルサイネージに囲まれている。
ホームドアにも電子広告が流れているんだな。と思っていた時、ひとりの通勤者は突然話しかけられた。その広告に。
「ホームライナー」とは、朝や夕方の通勤時間帯に走行する、主に通勤者向けの特急列車です。
JR西日本では全ての「ホームライナー」に分類される列車の運行は終了しました。
ちなみに日本で最初の鉄道は、約150年前に横浜~新橋間にて開業しました。豊岡駅は115年前に開業したそうです。
この作品はこれまで、鉄道にゆかりある横浜を代表する二つの劇場で上演をしてきました。
今回は新たに豊岡の地にて上演をします。鉄道で旅をするように時空間が揺れ移ろう作品です。
演劇祭に訪れるという「旅」自体にフィットするような上演を目指しています。
出演者
キルハトッテ『のび〜る旅館』
出演:吉沢菜央、奥山樹生
<スタッフ>
演出助手:佐藤琢磨
がらんどう『終の栖』
出演:大西優里亜、岸本茉夕、古瀬望、青柳潤
<スタッフ>
音楽:渡邊詩乃
譜面絵画『ホームライナー新津々浦1号』
出演:中山正太郎、三橋亮太
<スタッフ>
制作:大川あやの、河﨑正太郎、落合比奈、宮ヶ原萌
お問い合わせ先
その他のお問い合わせ先:豊岡演劇祭実行委員会
ttf.fringe.2024@gmail.com
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